Point2 : そのターゲット像は間違っていませんか?
弊社は食品専門のプロモーション会社ですが、年間数回別の業種からも販売依頼を受けることがあります。
これはある消耗品の店頭プロモーションをしていた時の話です。
テニスボールくらいの丸い球状の子供用入浴剤で、お風呂に入れるとその入浴剤から人気アニメのフィギュアが浮かび上がってくるものがあります。
店頭で水槽にお湯を入れてそれを実演すると子供がたくさん集まってくる。
当然その実演を見て子供たちは大はしゃぎ。
「これ欲しい!」と一緒に来ている親にねだります。
しかし、ほとんどの親は余分なものは買いたくないとその場から泣く子供を引きはがすように連れ帰ります。
このままでは売れません。
では、この商品はどうすれば売れるのか?
まず、この商品を買うのは子供ではありません。
この手の入浴剤を欲しがるのは小学生低学年まで。ほとんどが幼稚園以下の子供です。
その年代ではおこずかいも持ち合わせていません。
だから、買うのは親(またはおじいちゃん、おばあちゃん)です。
いくらデモンストレーションで子供に受けても購入して欲しいターゲットは全く別のところにいるわけです。
ここでこの商品を売るには子供以上に親が欲しがる理由が必要となります。
そこで考えたのは、
「お風呂嫌いの子供が喜んでお風呂に入る! 楽しんで躾(しつけ)ができる入浴剤」
「二人っきりのお風呂で孫との思い出が作れる人気の入浴剤」
「二人っきりのお風呂で親子のコミュニケーションを深める。心を通じさせる入浴剤」といったコピー。
スタッフに指示を出して実践したところ全く売れ方が違いました。
特に、夏休みなどで帰省してきた孫を連れたおじいちゃん・おばあちゃんなどはじゃんじゃん買っていく。
得れるコトと価格を考えた時に大きくメリットを感じた結果です。
この場合、ターゲットを間違ったままだと、それに合ったニーズを提示することはできません。
これは売場でも広告でも、はたまたネット上でも全く同じです。
ターゲットのニーズにジャストフィットした提案ができればモノは売れます。
上記の例は極端でわかりやすいものですが、実際は自分が考えるターゲット設定とズレがあるために伝わらず、売れないといったことは多々あります。
数年前にテレビで大手菓子メーカーが昔からのヒット商品をバブル前の古い時代の曲やその時のアーティストを登用した形でCMしていましたが、あれも現代の子供が選ぶ趣向と商品傾向が違うためターゲットの世代に合わせた演出を考えた結果です。
『お菓子=ターゲットは子供』『食品=食べる人全員』・・・
そんな安直なものではないってことです。
モノを売ることにおいてターゲットの選定は大事なこと。
あなたのビジネスでのターゲット選定は間違っていませんか?
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